7月に想う
愚かなことにまた一つ歳を重ねてしまった。
もう半世紀以上も前になるが、
小林秀雄の文章がよくテストに出題された。
難解な(?)彼の文章には悩まされた。
考えてみれば彼は明治生まれなのだ。
彼の「考えるヒント」と言う作品も何度か読んだ。
が、現在「考えるヒント」になるのは、
司馬遼太郎のエッセイ群だろう。
「この国のかたち」「対談集」「講演集」などを読みつつ、
あれこれと考えてしまう。
影響力の強い人だけに、大きく感化されてしまったが、
最近では多少批判的な目でも読めるようになった。
彼が亡くなって既に四半世紀が経とうとしている。
もし生きていて、今の日本や中国などを見れば、
どんな感慨を持つのだろうか。